「スイーツ・プリーズ」リズム(中途半端なので、無くす)と構成(月を順に)
「お団子じゃなくて、イチゴパフェがいいな」
ある日まんまるお月様が言いました。
「えっ」
月明かりの下、お月見をするともなくしていた、みんなが驚きます。だって全然似合いませんもん。
次の日は十六夜お月様。
「今日はチョコレートが食べたいな。そうそう、お酒でも頂きながら」
ひとりごとは宇宙に溶けていきました。
そのうち、お月さまは半分に。
「半月さんは何がいいの?」
と、一番星がささやきます。
「金平糖」
見つめ返してお月様が答えると、一番星はひときわ明るくなりました。
「たとえばお団子を、突き刺して」
三日月お月様、自分のとんがった先を指して物騒なことを言います。
「練乳たっぷりかけたいな。ああ、おいしそう、おいしそう」
草の陰から、コオロギたちが鳴いています。
「邪道!」
この日は、新月お月様。
「コウコウ照ってるコンビニの、バナナ・キャラメル・シュー・チョコ・マンゴー・マシュマロ・アイス、イーチゴアッイス、食っべ、たっい、な!」
お月さま、よっぽどお腹が……と思いきや。
あらまあ。
月面では、杵やら、臼やらを放り投げて、もう大合唱です。
うさぎが喋らないなんて誰が言ったんでしょう。
もちろん、お月さまは静かに静かに、うさぎたちの愉快な歌に耳を澄ませています。
■ 四分の一反省会
未練のたらたらあった塩飴も無くしました。それはそれとして、書いてみたら、良い反省になったように思えた。