2011-01-01から1年間の記事一覧

ひかり町

【おみやげ】「ふたごドーナッツ」 電車の時間が来ちゃう、まだおみやげを買い足りない! ありますよね。そんな時には、ふたつのドーナッツが仲良く横にくっついた不思議な形のふたごドーナッツはいかが。ホーム内で買えますよ。3コ(3組)入り315円。 …

『ブラフマンの埋葬』

ブラフマンの埋葬 (講談社文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/04/13メディア: 文庫 クリック: 12回この商品を含むブログ (91件) を見る「感想」は自分には無理な気がしてきたので、読んで気付いたこと、思ったことを書きます(笑)。(…

サンタさんに質問!

トナa「サンタさん、またお手紙来ましたよ、どばっと」トナb「1063通です」トナc「リクエストが1024通に、サンタさんへの労いが18通、僕たちへの労いが1通、去年のプレゼントへのクレームが20件です」白ひげ「置いとけ! まったく、読んでる暇なんてあるわけ…

ノック人とツルの森

小説のあらすじを書き出すとか要約とか、苦手だし、とてもできないと思っていた気がする。小説以外の文章は別だけど、そんなの書いても、その小説の全然面白さは分からないだろ、って。 何考えてたんだろうねえ、私は(答え:大して何も考えてなかった。かつ…

相変わらず反省する気がない反省会

あーっと、反省すべきは今回もまた「期限守れよ」でした。これは努めないとそのうち参加を流してしまいそうで嫌だ。 っていうの以外は割合満足。 出だし(始点、動機、テーマ?)は、イーブンさんにご指摘もらったところがそのまんまで、始まりの「ぐしゃ」…

深刻な青空

「深刻な青空」 くっきりとした雲らが、まだらに浮かんでいる。 ぽっかりとした空間が、その深刻な青空の中央辺りにあり、 一つの大きな白熱電球のような月が、深刻な光を投げ返している。 夜は、言葉を知らない。 もちろん「深刻な」という言葉も知らない。

記憶の国の王女

記憶の国の王女作者: ロデリックタウンリー,Roderick Townley,布施由紀子出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2002/12メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (5件) を見る 原題は"THE GREAT GOOD THING"。作中作(と言っていいのかな)と同じタ…

ぜんぜんはんせいでない

人がタイトルについて、超短編について議論し、自分の考えを述べている間に、私はもう自分のもらった嬉しかったコメントについて喋るわけですよ。なにやってんですかこの人。 もらって嬉しい/心躍る感想/褒め言葉って何かな、って思ったときに、シンプルな…

{砂場さんの「白縫さんの『1000人の胸を1回ずつ揉むのと1人の胸を1000回揉むのとではどちらが貴いのか』に疑問が呈した」に対するささやかな反論}への返答

の、前にQ. なんですかそれは?A. こういうことです。→http://siraisa.seesaa.net/article/225363193.html(むしろこっちか→http://siraisa.seesaa.net/article/224633019.html)というわけで、返答。分かったー。

疑問が呈した

「白縫さんの『1000人の胸を1回ずつ揉むのと1人の胸を1000回揉むのとではどちらが貴いのか』に疑問が呈した」 小人たちの行動には、頭いい!と思ったのだ。思ったのだがしかし疑問が浮かんだ。> しかし動きがないところを見れば、帽子の色の比率はおおよそ拮…

結晶

さいきん世界が暑いのは双子の兄弟が夏休みに入って、兄が太陽の光で、弟が月の光で結晶作りをしているから。きらきらと反射する夏休みの宿題のせい。 少しまえ寒かったのは冬休みの宿題で二人そろって海の水の……。

結晶

「あら?」と、武藤さんが言った。「まあ、まあ!」 感嘆詞を続けざまに、武藤さんのスプンには、コーヒーと共につぶれたラグビーボール型の、キャンディみたいな塊──もしかしたらキャンディ──が載っていた。「ぶどう飴かしら」「い、入れてませんよ」 ため…

結晶

伊藤さんがかき混ぜているコーヒーに砂糖が溶けているように、空気中に二酸化炭素が含まれているように、光の中と影の中には物語がうろうろしている。光と影の境目には輪郭があり、私の店には私の吊ったのではない、鳥籠が吊られている。扉は無く、朝になる…

星と願いごと

「何してるの」「お願いごと。お星様に」「ばかだね。お願い事はもっと近くにするものだろ」「近くって?」「そうだねえ。じゃあこのカンカンをあげよう」「あ、空っぽ」「こないだ食べただろ。この中に目がけて毎日お願いするといい」「そうしたら叶う?」…

「スイーツ・プリーズ」天岩戸

いつかのように、家族みんなで、うちの縁側で、月見をしていた。すると、「お団子じゃなくて、イチゴパフェがいいな」と、月が言った。エラく高い声だった。 驚いた。妻が横で、「似合わないよ」と、呟いていた。本当に似合わない。 という、まあ、夢を見た…

「スイーツ・プリーズ」リズム(中途半端なので、無くす)と構成(月を順に)

「お団子じゃなくて、イチゴパフェがいいな」 ある日まんまるお月様が言いました。「えっ」 月明かりの下、お月見をするともなくしていた、みんなが驚きます。だって全然似合いませんもん。 次の日は十六夜お月様。「今日はチョコレートが食べたいな。そうそ…

第105回反省会(104回も反省会したっけ?)

戴いた評から、変えられそうなところを変えてみた。「スイーツ・プリーズ」満月の話のみに「お団子じゃなくて、イチゴパフェがいいな」と、ある日まんまるお月様。「えっ」 月明かりの下、お月見をするともなくしていた、それぞれが驚いた。「似合わないよ」…

巡る季節(梅雨)

「雨降らしの仕事」 わしの仕事はもちろん、雨を降らすことだよ。具体的にはまあ、説得だな。 雨。雨の宝庫と言えばここ。な、海だろ。海の水つぶ、ひとつひとつにさ。忘れてるかもしれんけど、あんたさんは前、雨だったろ、ざあざあ、ぽつぽつ、しとしと、…

巡る季節

「夏が来る」 夏が近づいて来た! というか、もう今日は、隣の隣の町まで来ていたぞ……。捕まらなくて本当によかった。どうもわたしは居眠りが多くていけない。今夜中に引っ越さなくては。追いつかれたら居眠りどころか永眠だな。あっはっはっ! 梅雨がいなく…

小雨

晴れた日に、雨みたいな匂いがする。と思ったら、そこの花壇に水がやってあった。土の匂いだ。

「甘くったって」

「塩なんですよ」「いや、あんた砂糖だろうよ、そのざらざら具合。俺にそっくり」「でも"solt"って名前が」「綴り間違ってんな」「そうなんですよ」「いやいや、閑話休題、入れ物間違えたんだよ。うっかり野郎がさ」「砂糖の入れ物に入ってる砂糖のあなたに…

「君と法螺との間には」

さらさらとした砂は、グラニュー糖のようであり、グラニュー糖のようでなかった。 それならブラウンシュガーに似ているのかといえば、全然似ていない。波がこんなに洗っているのに、溶けもしない。海に溶けているのは塩であるし、砂糖が溶けているのが海であ…

「うさぎの寝言」

三年前にうちにやってきたうさぎが、なんだか最近うなされている。──ううう……。 うさぎもゆめをみるのだろうか。うすちゃの毛をふるわせて、なんだかかわいそうだ。今、かいぬしである娘は修学旅行にいっている。わたしはコーヒーを飲みながら、ねむるうさぎ…

「和音分解」

カシオペアが見えた日の驚きと言ったら。ひしゃくも見つけた。次々と見えた。 今度は星座を一つずつばらしていく。誰かが付けた名前を剥がしていく。私は名前をつけず、あの中のどれかがあなた。夜の間、私はあなたの子どもにかえる。歌を抱き、泣きながら眠…

「あとひとつ」

雨上がり一人つぶやく。あなたの左手掴んだままに。 明るい光の粒々が、紫陽花にひっついている。 青色の日傘は杖にするには短かった。「会うのよそうか」「ひどい男」「つまらないよそれ」「あーあ」「暇だよな、俺たち」「つまらない男ー」 秋の日はつるべ…

「天空サーカス」

木の枝から垂れたくもの糸の先、葉っぱが落ちずにくるくるくると回り続ける。器用だね、と言うと、宙づりだ、との答え。糸がへへんと笑うが、無理をしているのは見え見えで、明らかに酔っている。その点、葉っぱの方は常日頃から風に揺さぶられ、挙句落ちる…

「ドミノの時代」

わたし、倒すくらいしか知らないんだけど、なんだかすごく流行っているみたい。お正月に親戚みんなでドミノしたって、珍しいよね、今時親戚が集まるって、合コンでもドミノするんだって、ネットでドミノ対戦もできるみたい。友達、新婚旅行ドミノだって。今…

「あおぞらにんぎょ」

雪たちが着々と降り積り、三日分の子どもたちの期待、大人たちのため息、子どもたちのため息、大人たちの期待が積り、四日目、前夜の天気予報のとおり晴れ渡った朝、彼女は産まれ、雪と同じ音を立ててひとり落ち降った。祝福はなく、かと言って邪険にされた…

白と灰色のうさぎの町

「白と灰色のうさぎの町」 そこはとても寒い町なので、道の端や家の前の横っちょに、いつも雪が残っている。道の脇の雪などは、灰色というよりもう黒色だ。 でも、前に雪が降ったのを、町のこどもたちは知らない。こどもの親たちも知らない。親の親辺りにな…

つめたい猫の町

「つめたい猫の町」 ある冬の日、つよい風とともに、比較的あたたかなこの町に、めずらしいほどたくさんの粉雪が、朝から降り、つもった。 日が落ちる頃には、30cmほどになったが、空が間違いに気がついたのか、雨になり、その雨も、ほんの少し雪の上をぬら…