『湖畔の漂着物』

 子どもたちがする、外の世界から流れてきたものを見つけて言いあう遊び。
 あれは、なんだか淀んでる
 これ、きらきら!
 こっちのぎらぎら
 あそこには、ぐるぐるうずまいてるのが
 にがにがしい
 無色透明無味無臭
 きったない!
 どすぐろい
 甘ったるーい
 あったかーい
 美しい
 それ好き
 ぼくも
 ほどけてく
 ねえ、ことばは水より重いかな?
 ことばは水に溶けるかな?
 塩味のしない、大量の涙の中を、すいっ、すいっと流れていく子どもたち。


(500文字の心臓 第134回タイトル競作のタイトル)

うろ覚え不参加

 500文字で参加してないのって、最近は、
前回の『やわらかな鉱物』と130回の『ありきたり』だけだっただろうか。「モロヘイヤ」は出したよなあ。うん、「おはよう」も出した。あれ。127回『ひょんの木』は不参加な気がする。126回『もみじ』も書いた覚えがない気がする。あー、「もみじ」書いてた。失礼。<(_ _)>
 最近、私、不参加多いのですよね。前回の『やわらかな鉱物』って素敵なタイトルだったんですけどねえ。掘り出されるやわらかな鉱物から、書かれる物語をイメージした。
 『ありきたり』の時には、最近の500文字の掲示板に書き込まれる、女の子系とか、お金もらえます系とかの書き込みで何かできないかなと思ったりした。
 「設計事務所」も魅力的なタイトルなんだけどな。

2014

■自分で思った抱負「やることはとっととやる」
 →500文字に関して何かしら思いついて書き始めるまでの時間、こたつで体が温まるまでしばらくじっとする時間は必要であり短縮できませんけども。
■やっていただいた辻占で出た言葉「ほれてはならぬ」
 →つまり、「ほれさせろ」と解釈。行動的にすれば良いのかなあ。あと自惚れも無し。
■おみくじの感じ「いろいろあっても心配とかせずにまあ待っとけ」的な。ただし学問に関してはお早めに……。


合わせて考えてみるに、今年のめあては……
気持ちや目標をしっかり持って行動に移す。自律?

「ひょんの木」

 子どもの頃からの付き合いだけれども、この木は喋る。ひょんひょん喋る。風のあまりない、太陽の出た、穏やかな青空の、暑過ぎない暖かい日。自然それは、春の端っこに少しと、秋にそこそこ、それからもしかしたら冬の限られた時間、くらいしかなく、今年は秋が短かったから、本当にちょこっとだ。ひんやりとする下草にお尻をつけて、ごつごつした幹に背もたれて、本を読んでいると、幹の、ちょうど私の頭の高さと同じくらいの、中のほうから聞こえてくる。ひょんひょんひひひょひょん。その大きな姿から聞こえてくる意外と高い声は、私には何を言いたいのかさっぱり分からない。私は木ではないのだし。それでも考えてしまって、考えていると私の心は文章から離れてうとうととし、文字はひょんひょんと持ち場を離れ、ここで昼寝をするとまったく、変な夢ばかり見る!

第127回500文字、競作「ひょんの木」

「ひょんの木」

 ひょんの木にはひょんの実がなって、ひょんの実の中身は手紙であって、だけど宛先は分からなくて、ていうかひょんの木って知らないんだけど何って、ひょんの実の中身の手紙であって、だけど宛先間違えたんじゃないって、今回は参加できませんって、手紙が、中身のひょんの実が、なってるひょんの木がこちらですけど、こちらはどちらですかって、手紙がひょんの実がひょんの木が、まあ届きませんよねって、返信。ひょんの実がひっくり返ってる、そう、あれです、てっぺんの。

第127回500文字、競作「ひょんの木」

第124回『メビウスの帯』

 久しぶりにこのページを開いて、うわ、自分最後これ書いて放置か!と深く反省しました。嘘です。その反省は深くの半分、いや、半分の半分の半分くらいでした。1/8ですね。
メビウスの輪』ですが、書いたのは24日ではありませんが、〆切は21日で、遅れて申し訳ないですという旨を書いて送った記憶があり、遅れたのに訂正までして申し訳ないですという旨も書いて送った記憶が1/8ですね。
 コピペではありません。ええと、訂正というか、修正をお願いしたのですが、また後で読んでみると「魚の身で近づくとごうごうと鳴っていた」など書いており、魚って耳あったっけ、みたいな。まあいいか。「ごうごう鳴ってる」というのは魚にとってそういうのがあるかもしれないし、だいいち魚と言えど「私」だし。1/8です。
 書いてて、これは「なり損ね」てるけど、以前の競作『仮面』(振りをするの連続)ぽくなってるなと思って、自分この手の好きだなぁと思って、そういうのから離れようとしたというか少し抑えたというかそんなんだったんだけど、そっち行っちゃっても良かったかなって。今、1/2です?
 あと「裏がえれ!」ってセリフを思ってそれ入れようかとしてたけど(そしたら行く方向少し変わっただろうか?)、『エンド・ゲーム』(恩田陸)が思い出されたのでやっぱりやめた。読んだの何年前だったか、記憶が不確かだけど、そんな感じの(そんなセリフの)話だったかなと。というわけであと4項目も書くことないしなんで1にするのかっていうか何やってるのか分からないけど暑いし×2。
 ていうか二段落目の頭、『メビウスの輪』って書いてる。お・び。

終着駅

ときどき、
気づくとそこへ向かっている
あなたが待つその場所へ

実際のところは、
待っているのは私で
あなたを見送ったまま
待っている

引いてくれる手を
子どもになって
待ちぼうけて
大人になって
見送って
そう、
ただ見ているだけだ
何もできない
大人の私は、何もできない
結局は二人して駅のホームでうろうろとしている
電車にも乗らず

向かうのは、気持ちだけ
子どもなのは、気持ちだけ
大人になったのも、気持ちだけ

ときどき、
晴れた空をとてもさみしく思う、
気持ちがいっぱいになる
私は歩く