月見

「月見」
 年のせいか、この頃、ちょくちょく月見をしてしまう。打ち合わせ中の資料の上だとか、街の中で前を歩く人の背中だとか、あちこちに現れる月を、気付くと、ぼうっと眺めている。月を見ると決まって団子が食べたくなって、元々食べなかったものだから、職場の人間に珍しがられ、妻には怪しまれる。まあ、それぐらいなら、それこそ年のせいなんかで片付くのだが、先週あたりからウサギを飼いたくなってきた。困ったことだ。月にはウサギはいないのだ。いや、娘がもう少し小さかったら唆して飼えるのに。ため息が出る。ペットショップでウサギを眺めては月見をしている。


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 けっこう前に書き出して、おしまいのまとまりがつかなかったのでそのままにしていて、今回の「超短編の世界3」の自由題で出してみようかと思って、やっぱりまとまりがつかなかったので今。というわけで、まとまりついたつもり。
 「3」の恋のお話には一つ応募した。一つは出したかったので。苦手克服は残念ながらならず(笑)
 選評やっぱり楽しいなあ。人とかぶったり、違ったり、全然違ったり、毎回その人とは違ったり、毎回のように違うのにかぶるのが出てきたり、選評の文はある程度長い方がその分その人の考えたことが分かるから嬉しい。価値観(の一部)が似た人がいると心強い。たくさん価値観が出てくるといい。